「かながわの森のカケラ」で配布するカスタネット制作現場に潜入取材!
1月某日、神奈川県南足柄市にある「コスモス学園中沼ジョブセンター」に伺いました。
「かながわ森のカケラ」で配布しているカスタネットは、神奈川セルプセンター経由で、神奈川県下の障がい者就労福祉施設に作業をお願いして制作されています。
小田急線の「開成」駅から車で10分ほどの山道を登った先に、「コスモス学園中沢ジョブセンター」はあります。ここの施設では、自立と社会参加をめざして、プラスチック部品・箱の組み立て、袋詰、プラスチック成形の受託作業により、働く場と社会参加の場を提供しています。
まずは、建物内を見学!中には、一般の工場にも勝るとも劣らない立派なプラスチック部品制作の機械が動いていて、圧倒されました。
さて、これからカスタネット制作の作業を取材させていただきます!
「森のカケラ」制作は就労継続支援B型の作業
カスタネットの材料は、神奈川県のスギの間伐材からまだ使える部分を切り取って活用。まさに「かながわの森のカケラ」ですね。
今日の作業は、カスタネットの形に切り抜かれたスギ材の面のヤスリ掛けです。B型就労の方々が黙々と作業を進めています。
丁寧にヤスリをかけていきます
まず最初に、ヤスリをかける前とヤスリをかけた後のスギ材をご覧ください。
側面を見ていただくとわかると思いますが、ヤスリをかける前は茶色くてバリがある状態です。それがヤスリをかけた後は、白い木肌ですべすべになっているのです。
400番の紙ヤスリで黙々とバリを取っていきます。
下に敷いているのは、なんと使わなくなった「マウスパッド」。直接テーブルの上でヤスリをかけると一か所しか磨けないのですが、このマウスパッドを使うことで、マウスパッドが程よく沈み、カスタネットの曲面がしっかりと磨けるそうです。
こんなところにも、工夫がされているのですね。
ヤスリをかけた後は、きれいに拭き取ります
ヤスリ掛けされたカスタネットは、仕上げにきれいに拭き取ります。こちらもくずが残らないように、丁寧に作業されていました。
どんどんときれいに出来上がっていきます。
すごくきれいな仕上がりで、すべすべです。
そして、組み立てて包装してお届けします
きれいにヤスリをかけて仕上げられたスギ材二枚をゴムで留めて、カスタネットを完成させ、一つひとつお花紙でかわいらしく包装するところまで、障がい者就労福祉施設で行っています。
就労施設のみなさんの丁寧で根気のある作業でカスタネットは完成するんですね。
その心を込めて丁寧に仕上げてくれたカスタネットを、神奈川県の人たちが手に取っていただくことで、「かながわ木づかい運動」を知っていただき、神奈川県の森のことを考えるきっかけにしていただけたらと思います。