木を活かした建築物を増やしたほうがいいわけ その1
地球環境に大切な森林資源を守るには、木材を利用し、森を常に活性化していく必要があります。その一助となるのが、建築物の木造化・木質化の促進です。
今回は木を活かした建築物を増やした方がいいわけの「その1」をお伝えします。
※「木を活かした医療施設・福祉施設の手引き」より抜粋
木材には「ライフサイクルCO2」が少ないという特徴があります
・少ない製造エネルギー
製造エネルギーをみてみましょう。
木材は鉄やアルミニウムなどに比べ、材料の製造にかかるエネルギーの消費によって放出されるCO2が少なくて済みます。
例えば、住宅1戸の建設に要する材料製造時のCO2放出量では、木造住宅の方が鉄骨プレハブ造、鉄筋コンクリート造よりもはるかに小さくなります。
また、木材は人工乾燥して使用する場合が多いですが、その熱源を化石燃料から木くずに移行することにより、さらなる製造エネルギーの削減が見込まれます。
・再利用することで廃棄エネルギーも少なくなる
木材は再利用が可能な材料です。木材は、建材などの資材として利用した後、ボードや紙などに再利用し、最終的には燃料として利用することができます。(これをカスケード利用といいます)
これによって、資源そのものの消費を減らすことができるのです。それとともに、廃棄にかかるエネルギー消費も少なくすみます。