『森林×脱炭素チャレンジ2023』受賞者発表!

おさらい

森林×脱炭素チャレンジとは

日本の国土の約3分の2は森林が占めています。

『建築物木材利用促進協定』の締結の目的は?

これらを適切に整備、保全することは、CO2吸収量の確保、強化につながり、2050年カーボンニュートラルの実現に貢献します。

近年、SDGsやESG投資への関心が高まる中、民間企業や団体等(以下「企業等」という。)による森林づくり活動や森林由来J-クレジット※の活用が広がっています。

民間の活力を生かした森林づくりは森林整備による地球温暖化対策を国民運動として展開する上で重要です。

こうした脱炭素社会の実現に貢献する企業等の森林づくり活動等の取組を顕彰するものが、「森林×脱炭素チャレンジ2023」です。

※省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用によるCO2等の排出削減量や、適切な森林管理によるCO2等の吸収量を「クレジット」として国が認証する制度です。

概要

  • 募集期間:2023年3月1日(水曜日)から5月31日(水曜日)まで
  • 応募数:65件(森林づくり部門:50件、J-クレジット部門:15件)
  • 受賞者:
    グランプリ<農林水産大臣賞> 1件
    優秀賞<林野庁長官賞> 12件(森林づくり部門:9件、J-クレジット部門:3件)

グランプリ


和の会/株式会社明和不動産
株式会社明和不動産管理
小国町(熊本県)/株式会社ATGREEN

豪雨により森林作業道に大きな被害があり、町の象徴となる小国杉の森林整備に大きな影響を及ぼす中、協定のもと、クレジットの売却益を活用して、道の復旧を継続的に行うことで、今後の森林整備を促進し、新たなクレジットの創出の可能性も生み出しています。また、間伐材を用いたノベルティ品を制作し、資金を提供してくれた会員へ配布することで、森林整備や脱炭素社会の実現に貢献していることを実感してもらい、J-クレジットの購入の継続的な協力を促す等、地域の課題解決に向けた取組が高く評価されました。

炭素固定量[100 t-CO2]

優秀賞


森林づくり部門

株式会社NTTドコモ
全47都道府県に「ドコモの森」を開設し、社員による植林や下刈りなどの取組を実施。また、地域の林業関係者と連携し、ICT技術を用いた林業の効率化に向けたビジネスモデルを構築。
炭素固定量[3 t-CO2]

国土防災技術株式会社
山形県と協定を結び、県内の森林整備活動を行う「やまがた絆の森プロジェクト」を実施。間伐材等を原料とした土壌改良剤を活用した森林の早期再生を実証。
炭素固定量[12 t-CO2]

越井木材工業株式会社
社有林整備を通じて生産される木材を活用して、歩留まり改善につながる多様な商品を開発。新たなサプライチェーンの構築に向けて、屋外家具やリフォーム市場等での販路を拡大。
炭素固定量[133 t-CO2]

株式会社志賀郷杜栄
手入れが遅れていた地元共有林において、建設業で培った技術を活かして高密度の作業道を開設。また、トレーラーハウスや生活用品など、間伐材を有効活用した製品を開発。
炭素固定量[55 t-CO2]

住友林業株式会社
社有林を適正に管理するとともに、全国6箇所での苗木生産を通じて、各地の再造林の取組にも貢献。また、独自の技術を生かした効率的な苗木生産を実現。
炭素固定量[3,137 t-CO2]

日本たばこ産業株式会社
自治体と協定を締結し、全国9か所に「JTの森」を開設。社員や地域住民が交流するイベントを毎年各地で開催し、森林整備や木工教室などを実施。
炭素固定量[413 t-CO2]

美深町(北海道)
町有林の整備を通じて生産される森林認証材を用いた校舎の建築や、未利用材の木質バイオマス利用など、森林資源を有効活用。また、民間企業との協働で植樹祭を開催。
炭素固定量[54 t-CO2]

株式会社山形銀行
県との協定に基づく森林整備への支援や県内の信用金庫と連携した植林活動などを実施。また、投融資方針において、違法伐採が疑われる事業への投融資は行わないことを表明。
炭素固定量[412 t-CO2]

ゆめみヶ丘岸和田まちづくり協議会
森林整備を通じた持続可能なまちづくりに向けて、地元の企業・団体と協力し、侵入竹の伐採や植林を実施。伐採した竹は、産官学民連携によるイベントや土壌改良などに活用。
炭素固定量[2 t-CO2]

J-クレジット部門

日本コカ・コーラ株式会社
日本製紙株式会社

両社で締結した「協働基本合意書」に基づき、クレジット売却益を活用して、社有林の森林整備を継続的に実施。購入したクレジットは、自動販売機のCO2排出量のオフセットなどに活用。
炭素固定量[1,000 t-CO2]

株式会社八葉水産
登米市(宮城県)
カルネコ株式会社

豊かな森は海も豊かにするとの考えの下、1商品につき1円を購入資金に充てるオフセット商品を販売して、登米市有林の森林整備に貢献。市が開催する植樹祭にも社員が参加。
炭素固定量[163 t-CO2]

株式会社ロイヤリティ マーケティング
北海道森林バイオマス吸収量活用推進協議会
一般社団法人more trees

アプリユーザーの環境貢献度などに応じて、北海道4町の町有林のクレジットを購入する取組。購入したクレジットは、運営企業の事業活動で生じるCO2排出量とのオフセットに活用。
炭素固定量[100 t-CO2]

炭素固定量とは

炭素固定とは、大気中の二酸化炭素を何かしらの方法で取り込み、大気中に放出しないようにすることで、その量のことを炭素固定量といいます。
二酸化炭素を有機物に変換することで、二酸化炭素排出量の削減につながります。炭素固定の例としては、植物による葉緑素を活用した光合成や、大気中の二酸化炭素を生物躯体として固定させる方法がメジャーです。

森林×脱炭素チャレンジ2023 受賞者レポート


森林×脱炭素チャレンジ2023の募集結果から審査、受賞者の取組についてまとめたレポートです。

お問合せ先

林政部木材利用課
ダイヤルイン:03-6744-2626

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