かながわ森林再生50年構想 ~その1・広葉樹林の再生~
かながわ森林再生50年構想ってなに?
県内には丹沢大山や箱根といった山々から、里山や市街地近郊の樹林地まで約9万5000㌶、県土の40%近くを占める森林があります。しかし近年、丹沢大山でのブナ・モミの立ち枯れや、山地・里山での手入れ不足などにより、県内各地で森林の荒廃が進む状況となっていました。
そこで県では、前の世代から引き継いだ森林の様々な恵みを子や孫に手渡すため、県内の森林全体について再生の方向と目指す姿を示した「かながわ森林再生50年構想」を平成18年に公表し、森林再生の取組みを県民の皆さんとともに進めています。
今回から3回に分けてお伝えします。今回は、「かながわ森林再生50年構想~その1~」です。
※神奈川県HP「統計資料集「神奈川の森林と林業2021」より抜粋
1. 広葉樹林の再生
- 丹沢大山では、ニホンジカによる下草や低木の過度の採食を防ぎながら、後継樹を育て多様な樹種による原生的な自然林に誘導していきます。
- かつての薪や炭の原木として利用され、その後放置されている山地や里山の二次林では、間伐を繰り返すことで太陽の光を入れ、周辺のさまざまな広葉樹を林内に導入するなど自然の力を利用して多様な樹種からなる自然林に誘導していきます。
※間伐とは混みすぎた森林の木を切り倒して樹木の間隔をあけること。森や林を守り育てるためには間伐が欠かせません。
- なお、土壌流出の著しい渓畔林などでは、自然力に頼るだけでなく積極的に広葉樹の植樹を行います。