地域内エコシステム推進事業・取組み紹介②
北海道津別町の取り組み
地域内エコシステムとは、木質バイオマスエネルギーの導入を通じた地域の人々が主体の地域活性化事業です。
地域内エコシステムについて一般社団法人日本森林技術協会、株式会社森のエネルギー研究所の資料より全5回シリーズでお伝えしております。
前回に引き続き、支援地域の取組みのご紹介です。今回は、北海道津別町の取り組みをご紹介します。
津別町の紹介
津別町は、北海道オホーツク総合振興局管内の東南部に位置し、扇状に広がる河川流域に農村集落が形成されている中山間地域で、総面積は71,680ha、人口4,276人(令和4(2022)年3月)、総面積の約86%を森林が占め、町の基幹産業を林業・林産業が担っています。
地域内エコシステムの構築を目指す背景・目的
津別町では、「津別町モデル地域創生プラン」に位置付けた事業の推進を加速化させ、計画の実現を目指し、地域資源である木質バイオマスを利用し、森林資源・エネルギー・経済の持続的な地域内循環を図るために、本補助事業を3年間活用しました。
津別町内の林業が抱えている課題解決と林業振興を目指すために、林地未利用材の収集システムの構築と燃料となる原料の安定的な確保に関する実現可能性調査を行いました。
1年目は
- 木質バイオマスセンターの導入可能性の検討
- 再生可能エネルギーマネジメントセンターの整備等を目的
とし、2年目は引き続き、過年度における調査結果の精度向上と導入に向けた計画(ロードマップ)に沿った実施を目的としました。
今年度は、2年目と同様に各種結果等の精度向上に努めたほか、津別町民に向けて、本補助事業で検討・協議してきた内容の普及啓発等の勉強会を開催し、ご意見等を幅広く聴取しました。
サプライチェーンの現状・計画
主な取り組み内容等
地域内エコシステム検討状況
(令和3(2021)年度の軌跡)
- つべつ木質バイオマスセンターの建設・稼働に向けて、1年目にFS調査、2年目に基本設計、3年目に実施設計を行いました。
- 木質バイオマスボイラーの導入は1年目にFS調査、2年目に基本・実施設計を行いました。
- 令和4(2022)年度の木質バイオマスに係る関連事業費の予算措置も順調に進んでいるため、「木質バイオマスエネルギーの導入項目」は、すべてステップ3となり、最大値に到達しています。
- また、令和4(2022)年度以降で実際の工事等が始まると、「ステップアップが可能なエリア」にマッピングされると想定しています。
前回と今回ご紹介した事例の他に、40地域にて事業支援を行っています。
みなさんの地域でも、エネルギーの地産地消を行ってみませんか?